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自宅の財産分与が最大の争点?
元夫の財産目録も提出され、これでようやく自宅の財産分与について話し合いが進む。私はそう思っていた。
自宅は財産分与の中でも一番大きな財産となるので、一番大きな争点になる、そう思っていたのは、私だけだったのかもしれない。
自宅の財産分与は、車と同じように大きく分けて2つの方法がある。
① 売却して現金を分ける方法
家を売却し、住宅ローンなどを精算した後、残ったお金を夫婦で分ける方法。
② どちらか一方が住み続ける方法
どちらか一方が家を取得し、その代わりに相手へ持ち分に応じた代償金を支払う方法。
私は元夫から逃げてきていて、すでに別居していた。その家には、元夫は一人で住み続けている。一人で住んでいるぐらいなら、自宅を売ってしまえばいいのではないかと考えていた。

査定額に1,000万円近くの開き
お互いが提出した査定額には約1,000万円近くもの開きがあった。
その自宅はアンダーローンだったため、売却すれば利益が出る状態だった。
元夫が住み続けるのであれば、その利益に応じた代償金を私が受け取ることになる。
そうなると、評価額をどうするかが争点になってくる。代償金を受け取る場合、双方が査定をして、その中間点で折り合いをつけるのが一般的ではないかと思う。
私はかなり前から査定額を提出していたが、元夫の査定額が提出されたのは、そのずっと後だった。私の査定額を見てから、自宅の査定をしたように思えてならなかった。
正直、やることがいちいち姑息だと感じた。
そもそも、元夫が「財産を開示する準備はできている」と言ってきたのは、私が家を出て数週間後のことだったのに、それから一年以上経って、ようやく自宅の査定をしたようだった。
準備ができていると言いながら、何の準備もしていない。あの言葉は脅しだったのか、策略だったのか。今でも謎すぎる。
不動産鑑定という選択肢

査定額が1,000万円違えば、財産分与の金額も大きく変わる。
査定額に開きがあったとしても、お互いの平均値で折り合いをつけることもできる。話し合いで納得できれば、それでもよい。そういう話し合いをしっかり行わなければいけなかった。けれど、この頃になると、気力も体力も限界に近づいていて、どんな話をしたのか、正直あまり覚えていない。
調停委員は、真ん中の金額で折り合いをつけてはどうかと言っていた。
私の弁護士は、「不動産鑑定をした方がいい」と何度も言っていた。
そのことだけは、今でも覚えている。
不動産鑑定とは、不動産鑑定士が物件の適正な価値を算出するもの。不動産会社が出す査定額は、あくまで売却の目安であり、法的な拘束力はない。一方、不動産鑑定士による鑑定評価書は、裁判や調停でも証拠として使える正式な書類になる。
不動産鑑定をするとなると、費用は数十万円かかることが多い。その費用を誰が負担するのか。その費用負担をめぐって、一悶着起きることは目に見えていた。
私には、もうそこまで争う気力は残っていなかった。
そのため、私は、元夫が一人で住んでいるその家を売却してほしいと主張し、売却後に残ったお金を半分に分ける。それが一番公平だと思っていた。
『売却してほしい』私の主張は、見事に無視された。後になって考えると、もし売却することになっていたとしても、いつ売れるか分からない。
結果的には、調停が長引く原因とならなくてよかったのかもしれない。
あの家に住み続けたかったのだろうか?
あの土地は、私が仕事をしている間に、元夫が勝手に一人で契約を済ませてきたものだった。こういう勝手極まりない行動は、そのときが初めてではなかったものの、離婚の後押しとなっていることは間違いない。
「またか…。」
その気持ちは今でもはっきりと覚えている。それなのに、金銭工面は私の仕事だった。
その土地は、私の職場から遠すぎて、アクセスも悪い。私の生活スタイルには、まったく合っていなかった。私は、その土地にも家にも何の思い入れもない。
元夫の一存で契約した土地だ。しかも、私の生活スタイルにはまったく合っていなかった。そんな土地に思い入れがあるわけがない。そんな所、売ってしまえばいいのに。ずっとそう思っていた。
私は、自宅の財産分与について早く話し合いたいと最初から希望していた。それなのに、自宅の話が進んだのは、調停も終わりが見えてきた頃だった。
長く待ち望んだ自宅の問題はうやむやとなってしまった。私は代償金を受け取ることもなく、元夫は今もその家に住み続けている。自宅の財産分与が最大の争点となると思っていたのは、私だけだったらしい。
元夫は最初から、自宅は自分のものだと思っていたようだった。今でも、あの家のことだけは少しもやっとしている。
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