相手の財産目録が提出されないまま始まった第二回調停|離婚調停体験談 Vol.6

離婚調停

やっと財産分与の話が始まると思っていた

第二回調停の朝、前回と同じように、
有休を取り自転車で弁護士事務所へ向かった。
昭和スタイルの電話会議のため、
裁判所ではなく、弁護士事務所で行われる。

「あそこ、裁判所だよね?」

近くに見える大きな建物を横目に、
弁護士事務所のあるビルへ向かう。
あと何回ここに通うのかな?
今日か、次ぐらいで決着できるよね?
そんな妄想を膨らませていた。

私は弁護士事務所へ行くのがとても憂鬱だった。
毎回、ものすごいエネルギーを消費する。

帰る頃にはぐったり疲れメンタルにも影響する。
できる限り、ここへ通う回数を減らしたかった。

前回の調停から約1か月半。
主張書面を書き、財産目録を作り、
仕事から帰宅しては、書類と向き合う日々を過ごしてきた。

指定の期日までに、元夫の財産目録は提出されていないが、
今日こそは何か進展があるだろう。

第二回調停がスタートする

指定の期日までに、元夫の財産目録は提出されていなかったが、
さすがに、今日この場で開示されるのだろう。
そうなれば、何らかの進展はある。
スムーズにいけば、今日で終わる?
そんな淡い期待を抱いていた。

弁護士事務所へ行くのも、調停に関わるのも、
主張書面を作るのも、全部いやだった。
なんとも言えない大きなストレスがずっしりとのしかかる。
一刻も早く、この状況から解放されたい。

私には、味方もいないし、戦略を立ててくれる弁護士もいない。
正確にいうと、隣には弁護士が座っている。
それでも、私にはそう感じられなかった。

前回と同じように、電話機が準備されたテーブルに座り、開始時間になるのを待つ。
そして前回と同じように、男女の調停委員が挨拶をして、第二回調停がスタートした。

ところが、調停委員から最初に告げられた言葉は、私の予想とはまったく違うものだった。

「相手方の財産目録は、提出されていません」

財産目録がないのに何を話し合うの?

え……?
期日までに提出されていないことは知っていた。
だけど、今日もまだ提出されていない?一瞬、状況が理解できなかった。

財産分与調停なのに、財産目録がない。
じゃあ今日は何を話し合うの?私には全く理解できなかった。

前回の調停で、調停委員から指定する期日までに
「財産目録を提出すること」そう指示があった。
もちろん、元夫側にも同じ指示をしたと聞いている。

仕事から帰宅しては、
ネット銀行の過去履歴を検索し、その膨大なページをプリントする。
複数の保険会社へ問い合わせをし、別居時の解約返戻金の資料送付を依頼する。
有価証券口座の別居時の評価額を確認し、評価額の根拠となるページをプリントし、
特別口座にあるものはその税額を計算する。

見たこともない財産目録を、ネットで調べながら作成した。
かなり面倒だったし、色んな思いが交錯して作業以上にメンタル面で疲れる。
それでも、これを提出すれば前に進む。

財産分与の話が始まる。
そう思っていたから、夜な夜な頑張れた。
それなのに、提出されていないと聞いて、
ヘナヘナと腰が抜けるような感覚に陥った。
私の隣に座る弁護士も、苛立ちを隠せない様子だった。

私より先の30分間、元夫とその弁護士と話をしていたはずだ。一体何を話していたのだろう?
財産目録を提出していないことへの注意はあったのだろうか?

財産目録がないということは、話し合うことないよね?
こういう場合は延期になるのかな?そんなことを考えていた。
財産分与調停なのだから、お互いの財産が分からなければ話し合いようがない。

私の財産は提出済み。
元夫の財産は未提出。
それなのに、調停は何事もなかったかのように進んでいく。

元夫が財産目録を提出していないことには、ほとんど話が及ばなかった。
前回の続きの『なぜ離婚したいのか?』
そんな話をしたのだろうか?
正直、記憶が曖昧すぎて何を話したのかすら覚えていない。

ただただ、
「財産目録も持たずに、君たちは何をしに来たんだい?」そう思っていた。
最初に届いた書面には、「財産資料を提出する準備が整っている」と書かれていた。

私のように夜な夜な資料を集める必要もなく、提出するだけだったはずだ。
それなのに、なぜ出てこないのだろう。
そんなことを考えていた。

なぜか提出した私の財産目録が話題になる

そしてこの日の調停で話題になったのは、提出されていない元夫の財産目録ではなかった。
提出した私の財産目録だったのである。

そして私は、このあと調停委員から思いもよらぬ指摘を受けることになる。


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