離婚調停「男女2名体制」の建前と女性調停委員が機能していない現実|離婚調停体験談 Vol.11

離婚調停

この人たちは、調停を前に進める気があるのだろうか?

元夫とその弁護士による、思うがままとも捉えられる攻撃に辟易としながらも、私は調停の進め方そのものに強い違和感を抱いていた。

そもそも、
「調停」とは?当事者同士だけでは解決が難しい問題について、裁判所で第三者を介しながら話し合いによる解決を目指す手続きで、離婚や財産分与、養育費などの家事事件では、家庭裁判所でこの調停が行われます。

その調停において、元夫とその弁護士は何をしても文句を言うか、粗探しをするかの連続で、肝心の財産分与の話は一向に進まない。 一刻も早く離婚して決着をつけたい私の思いとは裏腹に、この人たちは話をややこしくしているだけ。速やかにことを進めて話を終えようという気は、さらさらないように見える。 これほどまでに話を引っ掻き回して、彼らに一体どんなメリットがあるのだろうか――。

どんな時系列で文句を言われたのか、今となっては記憶も曖昧ですが、常に脅迫を受けているように感じていた私は、「そんなものにやられてたまるか」と真正面から受取ってしまっていた。
こちらは1人、相手は2人。しかも向こうには法律のプロがついている。 私のメンタルは崩壊寸前にもかかわらず、理不尽な攻撃には反論せずにはいられなかったのです。

調停委員による調停の進め方への疑問

そうして回数を重ねるうち、私は調停委員の進め方にも疑問を抱くようになっていた。

そちらの人は財産目録を出さないくせに、私の提出した目録に対して「あれが無い、これも無い」「嘘をついている」「財産隠しを行っている」と、出るわ出るわの文句の数々。
すると、男性の調停委員は私に対して、財産目録の修正と不足している資料の提出を求めてきたのです。

私に指示を出すのはいい。けれど、それよりも先に、出すべきものを出していない相手方に対して「早く財産目録を提出しなさい」と強く言うのが筋ではないのか? もちろん、見えないところで伝えてくれていたのかもしれない。けれど、まずは相手の財産目録も提出され、お互いの足並みが揃った状態になってから、それぞれに指示を出してほしかった。

そうでないと、何も進まない。 私はずっと腑に落ちない思いを抱えていた。そして、財産分与調停というシステムそのものに、不信感と意味のなさを感じ始めていたのです。

元夫と弁護士は、まるで手の付けられない5歳児のように色々と煽ってきますが、それをしたところで肝心の財産分与の話は全く進みまない。「そこを嗜めてよ、調停委員でしょ」――心の中でそう叫ばずにはいられなかった。

この不条理で理不尽な闘いはいつまで続くのか。出口の見えないトンネルに、たった一人取り残された気分だった。調停が3回、4回と進んでも進展はゼロ。 何も進まない調停に通うのは毎回気が重く、何の期待も抱けなくなり、時間の無駄とさえ思うようになっていった。

「男女2名体制」の建前と、機能していない現実

改めて、調停委員の役割とは?

調停委員とは? 当事者双方の話を聞き、円満な解決に向けて話し合いをサポートする裁判所の仲介役です。通常は2名程度の調停委員が担当し、離婚などの家事事件では男女1名ずつが選ばれることも多くあります。これは、夫婦それぞれが異性には話しづらい内容も含めて安心して話せるようにするためや、男女双方の視点を取り入れながら公平な話し合いを進めるためです。

私の調停も、まさにこの通り男女2名で構成されていました。電話機を用いた昔ながらのスピーカーフォンでの会議(電話調停)だったため、お互いに顔を合わせたことはない。ただ、声のトーンからして、男性調停委員は60代以上、女性調停委員は40〜50代と思われました。

2名いるはずなのに、いつも話をするのは男性調停委員だけ。私のターンの時は、その男性委員と私が1対1で話している状態でした。女性調停委員は同席しているものの、全く機能していなかったのです。

「夫婦それぞれが異性には話しづらい内容も含めて安心して話せるようにするため」 「男女双方の視点を取り入れながら公平な話し合いを進めるため」

そのための男女ペアのはずなのに、その女性調停委員は、いつも冒頭の挨拶以外は一言も話しません。 私の調停は6回で終了したと記憶していますが、その終盤で一度だけ、男性委員に促されるようにして何かセリフを言いました。

おそらく、準備していた台詞を言おうとしたのでしょうが、不慣れなためか、すぐに言葉に詰まり、男性委員に頼るようにバトンタッチしてしまったのです。時間にしておそらく20〜30秒。 後にも先にも、彼女が冒頭の挨拶以外で言葉を発したのは、この1回限りでした。

そのため、私は「男女が揃っているメリット」を何一つ享受できなかった。 ずっと年配の男性陣に囲まれる中、女性1人で闘ってきたのだった。せっかく同世代の同性がそこにいるのに、あの体制は一体何だったのか? この女性調停委員、明らかに話すことに不慣れな人だという印象を受けた。

民間の有識者から選ばれたはずの調停委員。他人の人生の岐路に関わる大切な場所なのに、利用者は委員を選べず、交代もできない。せめて、その席に座る人たちには、それ相応の知識と対話力を備えていてほしいと願うのは贅沢なことなのでしょうか。

個人的には、モラハラや経済的DVへの理解を深めるハラスメント研修、世代による価値観の違いを学ぶジェネレーションギャップ研修、当事者の話を整理しながら前に進めるためのファシリテーション研修、そして傾聴やアサーティブコミュニケーションなどの対話スキルを学ぶ機会は、もっと充実していても良いのではないかと思います。

少なくとも私が経験した調停では、その必要性を強く感じました。

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