家事育児に協力したから「年金分割は必要ない」らしい元夫の謎理論|離婚調停体験談 Vol.20

離婚調停

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年金の合意分割を希望していたのに、まさかの返答

私は、元夫から年金分割を受けられる立場なので、それを希望した。

年金分割は、婚姻期間中の厚生年金記録を夫婦間で分ける制度で、財産分与とは別の手続きになる。そもそも年金合意分割と財産分与は別の話なので、財産分与の話が終わって離婚が成立してからでもよい。

財産分与の話が終わって後まで、元夫と関わりたくなかった。この調停で決着をつけたい。その思いから、年金合意分割の主張をした。

別居前、すでに年金合意分割の計算のために、年金事務所から元夫の分、私の分、それぞれの年金記録を取り寄せてあった。

記録からすると、私が分与を受ける側であり、月々ざっといくら増えるか計算してみたところ、なんと、6,000円に満たない額だった。
※あくまで当時の記録をもとにしたざっとした試算であり、正確な金額ではない。

「少なっ!たったこれだけ?」

正直、かなりがっかりした。年金事務所に書類を受け取りに行ったときも、
「どちらもそんなに変わらないですよ」
と言われたことを思い出した。

主張書面に書いた

私の弁護士からは「後でいい」と言われたが、当時の私はその意味がよく分かっていなかった。それよりも、早く済ませて、こういう面倒なことから一日でも早く解放されたかったので、主張書面に合意分割を希望すると書いた。

元夫側から返ってきた反論書面には、

「私は、仕事をしながら家事育児にもできる限り協力してきた。貢献度が高いので年金分割をする必要がない」

は?そういう話なの?

年金の合意分割とは、婚姻期間中の夫婦それぞれの厚生年金記録を、合意した割合に応じて分ける制度のこと。合意できない場合は、裁判手続きで割合を決めることもできる。財産分与とは別の手続きになる。

ちなみに元夫は、家事も育児も、ほとんど関わっていない。何をどうしたら、そんな主張ができるのか?自分は家事育児に積極的に関わってきたという記憶が書き換えられる脳の構造なのか?

家事育児は、ほぼ完全に私一人でやってきた。当時、子どもたちが、「お父さんは今度いつ来るの?」そう私に聞いてくることがあった。同じ家に住んでいるのに、子どもにそう聞かれるくらい、父親の存在感がなかった。私は母子家庭だと割り切り、元夫には何も期待しないことにしていた。

それに、『家事育児は女の仕事』と言い張っていた自分の主張と矛盾していることに気づかないのか?

元夫は年金分割の話が出るとは想定していなかったのではないかと思う。だからこそ、自分の年金がごっそり持っていかれると思い込み、慌てて「貢献度が高い」などと、事実とかけ離れた反論をしてきたのかもしれない。

あまりに的外れな主張に呆れる

あれだけ偉そうに年金分割を拒否していた元夫だが、実際に私が受け取れる想定額は月6,000円にも満たない。その事実を、元夫は知らなかったと思う。

別居後、コロナ禍の影響で私の残業は減っており、年金計算の基礎となる標準報酬月額の等級も下がっていた。一方、元夫の標準報酬月額が当時のまま変わらなければ、離婚成立が遅れるほど私との差は広がる。そうなれば、年金分割では元夫側が不利になる可能性がある。

※標準報酬月額とは、社会保険料や年金分割の計算基準となる金額のこと。その変動により、年金額にも影響する。

私は、「離婚成立が後になるほど、分割対象となる婚姻期間も長くなる。その間、私の標準報酬月額が下がり、そちら側との差が広がれば、結果としてそちら側が不利になる可能性がある」と、標準報酬月額の話を入れ込みながら、早く離婚を成立させたい願いも込めて主張書面に書いた。

元夫からの反論書面には、
「ごちゃごちゃと何を訳の分からないこと言っているのか」と書かれている。

それ、反論書面に書く言葉か?

元夫側の反論書面等は、弁護士が代理人として作成しているようだったが、いくら本人の希望とは言え、そのまま書くのね?と不思議な感じがした。その反面、私の書面は全て私自身が作成しており、私の弁護士も事前に目を通してなさそうなので、素人視点で好きなように書いていた。

一般的に標準報酬月額がどうのこうのと言われても、すぐに理解できる人は少ないと思うが、意地悪な私は、もっと専門的な言葉を書き連ね、相手が理解するのに頭を使うように仕向けた。仕組みさえ知っていれば簡単な話だけど、あえて混乱するように書く、性格悪って思うよ、私(笑)

主張と反論を繰り返す度、元夫側の反論はだんだん方向性を失っていったように感じていた。
文句や反論の整合性が取れないばかりか、今回のように、急にトンチンカンな言葉が返ってくる。

主張と反論を繰り返すたび、元夫側の反論はだんだん方向性を失っていったように感じていた。文句や反論の整合性が取れないばかりか、今回のように、急にトンチンカンな言葉が返ってくる。

あれだけ年金分割に反対していた元夫は、実際に私が受け取る想定額が月6,000円にも満たないことを、おそらく知らなかった。

「家事育児に協力したから、年金分割をする必要はない」

何度考えても、私には理解できない謎理論だった。

※年金分割の請求期限は、2026年4月1日以降に離婚等をした場合、原則5年以内に延長されています。2026年3月31日以前に離婚等をした場合は、従来どおり原則2年以内です。該当する方は、ご自身の離婚時期に応じた期限を確認することをおすすめします。

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