「裁判で争うことを考えている」今度は裁判をちらつかせてきた|離婚調停体験談 Vol.27

離婚調停

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ようやく財産分与が動くと思っていた

ようやく元夫の財産目録が提出された。これで、止まっていた財産分与の話が動き始める。そう思う一方で、財産分与の話が進むことによって、どう転ぶか分からない怖さもあった。期待よりも、不安の方がはるかに大きかった。

この先、私がどんな不利な立場に追い込まれるか分からなかった。

調停委員は元夫側の味方なのか、それとも言いなりなのか。元夫の主張を一方的に伝えてくるように思えていた私には、調停が不公平に進んでいるようにしか見えなかった。

みんな敵にしか見えなかった。

一つの話が終わらないうちに、また新しい主張が出てくる。そのたびに私は、「今度は何?」「どういう意味?」と考え、反論する。家から逃げたはずなのに、私の頭の中は、まだ元夫に占領され続けていた。

終盤になればなるほど、元夫側の主張は根拠のないものとなり、論理的な話し合いから逸脱していった。あえて混乱させているようにしか思えなかった。あの手この手で話を紛らわせているのか?

そもそも決着なんて求めていないのではないか?それとも、いつまで経っても自分たちの思い通りにならない調停の展開に、イラついていたのか。

それにしても、元夫たちの行動は不可解極まりなかった。

今度は「裁判で争う」と言い出した

財産分与の話は進まないのに、離婚調停の終盤になると、「裁判で争うことを考えている」と、たびたび主張してくる。

私が屈しないと分かると、思ってもみない方向から、想像を超えた主張が飛んでくる。引っ掻き回すネタが尽きると、今度は裁判なのか?私をなんとかしてねじ伏せたいのだろう。そう思えてならなかった。

とてもじゃないけれど、対等に話し合おうとする姿勢には思えなかった。うまくいかないとなると、法の力をちらつかせてくる。そうすれば、私が折れるとでも思っているのか?

腹は立つ。それでも、さすがに「裁判」なんて言われると怖い。絶対に嫌だ。裁判なんてとんでもない。

調停でさえ不公平な進め方をされているように感じているのに、裁判なら公平に進められると、当時の私は信じることができなかった。財産分与の話が進むかと思えば、「50万円で許してやる」。それでも私が折れなければ、今度は「裁判で争う」。

私が従わなければ、次の手を出してくる。私には、そうとしか思えなかった。

「裁判にした方が早い」という私の弁護士

私の弁護士は、それより前からたびたび「裁判にした方が早い」と言っていた。

こんな変な人たちを相手にしていても何も進まない。口数の少ない弁護士が、たまにそうこぼす。実際に何も進んでいないのは、紛れもない事実だった。そう言われても、私には裁判に進んだ先が全く見えなかった。いつ離婚できるのか分からない。それに、弁護士への追加料金も発生する。

「嫌です。裁判は絶対に避けたいです!」

裁判になる前に、絶対に終結させたい。

こんな変な人たちに、さらに付き合い続けなければならない。お金もかかる。いつまで経っても離婚できない。私にとってメリットなんて何ひとつないように思えていた。

弁護士曰く、離婚だけ先に成立させて、財産分与については別に争うこともできるとのことだった。本人が出席せず、弁護士が代理人として一人で対応することもできるらしい。

「うーん、それはお任せできないな」

心の中でそう思った。これまで調停でも、自分で話し、自分で対峙してきた。それなのに、急に丸ごとお任せするのは不安すぎる。

万が一、裁判になったとしても、私は自分で出席したかった。裁判をお任せしてしまった結果、私はお金を支払う立場になって終わる。そんな結末だってあるかもしれない。

それにしても、裁判という響きが怖い。

元夫側は「裁判」という言葉を出して、私の反応を見ているのではないか。そんな気がしていた。本心から裁判にすると言っているようには、とても思えなかった。

それに、裁判にしたところで、一体誰が得をするのだろう。仕事が増える弁護士たちだけではないのか?お金も時間もかかる。裁判だけは避けたかった。

あちらの罠にハマってたまるか

だから、「裁判で争うことを考えている」という本心とも思えない主張には、あえて触れなかった。実際、調停で元夫側から直接話が出ることもなかった。ここに反応でもしようものなら、元夫側が大喜びすることが目に見えていた。

あちらの罠にハマってたまるか。

たびたび出てきた「裁判で争う」という言葉も、書面上で急に主張されるわりには、調停では話題にならない。

彼らにとって、一体何のメリットがあったのだろうか。

当時は不可解でしかなかったが、今になって思うことがある。自分の財産を私に渡さないための防衛手段だったのか。それとも、別の何かだったのか。当時の私は、一つひとつの主張に必死で対応していた。

ここまでを振り返ると、財産分与の話が動くたびに、元夫側は違う手で話をすり替えてきた。「50万円で許してやる」も、その一つだった。

今になって思う。私は元夫から逃げるために家を出た。それなのに元夫の言葉に怯え、次に何をしてくるのかを考え、要求されれば資料を集め、事実と違えば必死に反論していた。

物理的には逃げたのに、私はまだ、元夫を中心に動いていた。

「裁判で争う」という言葉も同じだった。実際に裁判になるのかも分からないのに、その言葉だけで私は怯え、最悪の展開を考え続けた。これも、長年モラハラを受け続けた影響だったのかもしれない。

無断で逃げた私に、元夫はプライドを傷つけられたのだと思う。財産が欲しかっただけなのか。それとも、逃げた私をもう一度自分の思い通りに動かしたかったのか。

今となっては、本当のところは分からない。ただ、あの頃の私は確かに、家を出た後も元夫の言葉に支配され続けていた。

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